1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
竹山レッドソックス | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 |
東本郷レインボーズ | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1× | 4 |
鴨居地区。
そのレベルの高さの中で勝つことは容易ではない。
今年の六年生もまた然り。
低学年時代のTボール。
数々のタイトルを手に入れたが、
その後は同地区の他チームと切磋琢磨の日々。
勝ったり負けたり。
四年生以降。
特に鴨居ファイターズさんと竹山レッドソックスさんに大きく水を開けられた。
特に竹山レッドソックスさんとは、
死闘の末、何度も苦汁を舐めた。
*2014/11/9 0−3 惜敗。
りんたろうくんの投球に手も足も出ず完封負け。
*2015/5/24 10−11 サヨナラ負け。
五回表まで6点差リードをひっくり返される。
*2015/7/4 0−5 力負け。
初回の無死満塁を生かせず。
*2015/7/19 6−7 逆転サヨナラ負け。
ミスが続いて、勝ち星を逃す。
こうして今日の試合を迎える。
しかし、なぜだろう。
子供達の表情を見ると、
いつも以上に明るく、
「勝てる」
という気持ちが伝わってくる。
試合前にインタビューしてみた。
−−−今日の相手先発はエースりんたろうくんらしい。
こたろう「そんな、苦手意識はない。バッティングは絶好調だし、問題ない。」
けんたろう「むしろ打ちやすい。自信はある。」
しょうや「練習で調子悪かったけど、そういう時はだいたい打てる。」
りょう「大丈夫っすよ」
しゅうた「・・・」
ま、相変わらずアドリブが利かない主将であるが、
なんと最初のジャンケンに勝利!
嬉しさ(動揺?)が隠せず、なぜかガッツポーズ!
主将としての役割を概ね果たしたようにも見えた。
その評価は試合での活躍次第となる。
さて、
晩秋の夕暮れ時にもさしかかる三菱公園。
風は冷たく、薄日の光が選手の顔を照らす。
だが、精悍なナインの表情には一点の曇りもない。
後攻のR軍。
先発はりょう。
先日はヤンキース戦も好投し、今まさに絶好調。
だが、先頭の最強先頭打者こうへいくんに初球を右中間に運ばれ、いきなり無死二塁のピンチとなる。
犠打後の内野ゴロで1点を先制される。
しかし、ベンチも選手も特に動揺はない。
なぜなら、我々は挑戦者であり、失うものはないし、
アウトを一つ一つ取ればいいから。
これはベンチと選手が、言葉に出さなくても共有している認識。
その後、
主砲りんたろうくんの鋭いレフト前の当たりに、
レフト主将のしゅうたが反応。
バウンドを合わせて素早く突っ込むと、
躊躇なく一塁送球!
少年野球であっても難しいレフトゴロでアウトを奪う!
盛り上がる!
強くなったね!
その裏。
三振二つと、内野ゴロで三者凡退。
しかし、その内容はといえば、
相手投手エースのりんたろうくんに、15球を投げさせている。
このような粘りがチームを一つの生き物のごとく躍動させるのだ。
二回表。
りょうが好投し、三者凡退に。
リズムが出てきた。
制球が良く、球にキレもある。
その裏。
反撃が始まる。
先頭のまつ。
打撃は絶好調。
そのオーラか?ストレートのフォアボール。
続くゆうきは犠打を決められず三振。
だが、好調のこたろうが5球目をライト前に運び、
一二塁から、重盗を決める。
かずが倒れて
二死二、三塁。
打席にはまさや。
緊張感が漂うが、
今日は打てる雰囲気がある。
お父さんも緊張の面持ち。
フルカウントから、
外角低めを鋭く振り抜いた打球は、
ライトオーバーの2点タイムリーとなる!
逆転に成功!
お父さん、お母さんと一緒に頑張ってきた成果が出たね!
野球が大好きで、いつも一生懸命にやっていて、
結果が出なくて辛い思いをしたことも多かったと思うけど、
気持ちで打ったタイムリーだね!
本当にみんな嬉しかったよ!
続く三回表は、
先頭打者を死球で出したものの、
後を引かず、無失点で切り抜ける。
その裏。
一番から始まる好打順だが、
ここは三者凡退となる。
相手エースも気合十分!
四回表。
三番好打者のけんくんに内角を、肘をたたんでうまく打たれる。
続く主砲りんたろうくんには、レフトオーバーのタイムリー二塁打を浴びる。
少し甘く入った印象だね。でも、さすがの打撃。
その後も1点を返されて逆転を許す。
ここでも選手たちは落ち着いていたね。
その裏の攻撃でそれは証明される。
先頭のまつがまたもやストレートのフォアボール。出塁。
続くゆうきが二塁の前に転がし野選となり出塁。
一、二塁からこたろうの犠打が成功。
二死二、三塁から
先刻適時打を放ったまさや。
なぜだろう。
今日はまさやにチャンスが来る。
そして、そこには自信が溢れている。
なんと初球!
セカンド方向に叩きつけた打球はバウンドし、
セカンドの頭を超える!
ランナーホームイン!同点!
お父さん、お母さんと一緒に頑張ってきた成果が出たね!
野球が大好きで、いつも一生懸命にやっていて、
結果が出なくて辛い思いをしたことも多かったと思うけど、
気持ちで打ったタイムリーだね!
本当にみんな嬉しかったよ!
さて、その後両投手とも踏ん張り、
同点のまま最終回へ。
この晩秋。
四時をまわると、
日も傾き、ボールが見えない。
しかし負けたくない両軍選手にとっては
「見えない」
とは言いたくないのである。
私には何も見えなかったが。
意地と意地のぶつかり合い。
ライバルがいることって幸せだな。
さて、
りょうは何とか相手攻撃を抑え、
裏の攻撃に託す。
もう(私的には)何も見えない!
のに!
二死から
しゅうたがレフト前にヒットを放つ!
続くりょうも出塁し、
二死一、二塁で
主砲まつを迎える。
その初球!
走者一斉にスタート!
一歩目が速い!
捕手の送球も
取ってからが速い!
が、この薄からがりの中、
ボールは、気づけばレフト線を点々と………。
しゅうたは、そこも全く躊躇なく本塁へ!
レフトから送球が返ってくる!
しゅうたの足が本塁へ!
スライディング!
セーフ!!!!!!!
サヨナラ勝ち!
ベンチから飛び出す選手たち!
宿敵レッドソックスさんに勝利!
おめでとう!
鴨居リーグ優勝!
この勝利は、
市大会優勝チームを2チーム、
そして残るチームも力のある強豪チームを破っての優勝なので価値がある!
今シーズンのまさに集大成とも言うべき勝利である。
今日の試合に関して言えば、
りょうの驚異の粘り、
まさやの執念のタイムリー、
しゅうたの判断力、
三人は紛れもなくヒーローだ。
でも、劣勢になっても勝つための気持ちを維持したナイン、
声を枯らすほど応援し続けたベンチのみんな、
自分の子供たちの可能性を信じ続けたお父さん、お母さん、
みんなの気持ちが一つになった、
そんな勝利でした。
本当におめでとう!
そして、君たちは最高だよ!